ダウンサイジングシフトの着眼点
ダウンサイジングという言葉はいろいろな分野で用いられています。
言葉にそのまま沿うと、「規模を小さくすることを」ということですが、
もう少し突き詰めると、コストの削減や効率化を目的とし小型化すること、
より小型のものを用いること、という解釈ができるかもしれません。
弊職は店舗ビジネスの事業者様向けに経営支援をさせていただく生業で8年が経ちますが、
ご相談案件や「展開トレンド」を振り返ったときに特徴的なのは、これまでは「いまの店舗フォーマット
のままで店舗数を増やしたい」でしたが、直近では、「店舗を小さくして店舗数を増やしたい」が
経営者の圧倒的な声です。
これは、
①既存店収益力の低下による改善目的
②人材採用数の全社的軽減目的
が要因であると思います。
①②共通して言えるキーワードは「市場の成熟化」でありこれは避けられません。
ダウンサイジングシフトですが、直近の展開トレンドでは利益額経営から
利益率経営に完全にシフトしており、さらなる店舗小型店化の検討による人件費(地代もです)の
軽減、出店パターンの変更による家賃の軽減をおこない経営の合理化を図ります。これらの具体的な例として・・・
・ショッピングセンターや駅ビルの出店で全体の8割以上の出店パターンを占めていたが住宅街型路面店出店にシフト(サービス業/飲食業実例)
・300坪以上の大型専門店を100坪未満にしてFC出店(小売業/飲食業実例)
・駅前空中階ビルイン出店をマンション型出店も混在(サービス業実例)
という案件は数多いです。
さらに、全社的ダウンサイジングの目的として「従業員独立制度」を小型店出店でおこなう企業の
新規取り組みも目立ちます。
また、一般のいわゆる社外FC制度においても加盟店による人材採用でおこなう事業展開(FC店展開)が
可能になりますので当然これも企業のダウンサイジング化を推進していることにつながります。